設計室Fillより、住まい作りに関する様々な出来事を解説する企画「住まい作りノート」です。
分かりやすいモデルとしてトイレでの人の動きを観察します。
便座から立ち上がり、一歩進んで手洗いへ、濡れたときの滴が器の中で落ちる位置にタオル掛があり、手を拭いてトイレを出る。この動作の中に必要な道具が流れを追って取り付けられています。ありのままの、必要な内容で素直にその備えを作るところにデザインの基本があります。これに準じた人の動き、手の動きは身のこなしで云うと”所作”(しょさ)の領域で捉えられると思います。
キッチンで料理する人にも独特の所作があります。
写真は窓配置が弧を描く書斎になります。
住み手側からすると、自分の意見をきちんと出して、これにあった家が出来れば「自分の区間(スペース)」という愛着心が沸きます。密かな楽しみ感を持てる住まい方が出来るのではないでしょうか。