第350回あなたの相続財産、把握していますか?放送日:2024.12.26
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大木さん:この番組では、ちょっと難しい相続について、先生に分かりやすく教えてもらっていますが、みなさんは、「ご自分の相続財産」を把握していますか?
絹川先生:そもそも「相続」についてあまり考えていない人も多いかもしれません。
大木さん:確かに、自分の死んだあとの話をするのは億劫ですし、「まだいいかな」と考えがちですよね。
絹川先生:とはいえ、相続はいつ始まるかわかりません。この機会に、一度「相続財産」を洗い出し、相続人間で話し合うことをお勧めします。
相続に関することは、被相続人の存命中に決めておいたほうがいいでしょう。
遺言書がない相続の場合は特に、相続人全員で相続財産をどのように分けるかを話し合わなければならず、トラブルの元になったり、手間がかかったりします。相続人が誰になるのか、確定させておくことが重要です。
また、相続財産が未確定のまま相続が始まってしまうと、相続人が相続財産を調べなければなりません。
相続人の負担を増やさないためにも、あらかじめ相続財産を確認しておくことをおすすめします。
不動産がある場合は、大まかな資産価値を把握しておきます。
*固定資産税納税通知書
ネット上に有価証券など電子財産がある場合は、ログイン情報やパスワードなどを記録して、相続人がわかるようにしておきましょう。
あわせて、相続税を試算し、どのようにして払うかについても考えます。
さらに、相続人がするべきこと、相談先などをまとめて残しておくと、相続人が困らずにすみます。
たとえば、「家のことは○○に電話して」「葬儀は○○に頼んである」「相続税の相談は○○にしている」といった具合です。スムーズに相続を進めるためには、被相続人が家族や親戚に、相続人や相続財産などについて説明し、情報を共有しておくことが大切です。