第225回遺産分割で揉めないために。家族で話し合いを。放送日:2022.08.11
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うちの子どもたちは仲が良いから大丈夫!
親族間で揉め事が起きたことはないし、心配ない!
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この考え方は危険です!
そう考え、何も対策をしなかったばかりに、ドロ沼の相続問題に繋がることは少なくありません。
相続におけるトラブルが発生する原因は、相続人・被相続人(相続される人、相続の開始にあたっては亡くなった人)・その他親族の言動や状況による、各相続人の事情や見解の差によるものがほとんどです。
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なるほど。ではどのようなことから始めたらいいのでしょうか?
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初歩的ではありますが、相続争いを回避するために大切なのは家族での話し合いです。
「誰が・何を・どれだけ相続するか」について事前に話し合っておけば、いざ相続は生じた際にスムーズに相続を進めることができるでしょう。また、これから遺言書を作成する場合にも、話し合いの内容が指標になるはずです。相続に関する話し合いは、親が元気なうちにしておくことが大切です。
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では、どのようなことを話し合えばよいのでしょうか。
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・家・土地の取り扱い(誰が相続するのか・売却するのかなど)
・亡くなった方の配偶者が遺された場合はどうするか
・家の購入を援助した子供に対しては、遺産取得分を少なくする
・面倒を看てくれた子供に対しては、遺産取得分を多くする
「親が亡くなった後の話」というのは、切り出しにくいかもしれません。しかし、だからといって話し合いを避け続けていては、後々後悔することになります。
「テレビで揉めて泥沼になっている相続の話を見て・・・」「相続トラブルに関する記事を読んで・・・」など、きっかけを見つけて話を切り出してみましょう。
また、話し合いの際には「財産目録」があるとよいでしょう。財産目録には、プラスの財産だけでなく、借金についても明記し、相続人間で共有しておくことで遺産をひと目で把握することができるようになります。