第217回相続対策「納税対策」放送日:2022.06.16

  • 【事例】
    • 相続した財産が不動産ばかりで納税資金が不足して苦労したという話を聞いたAさん。
      Aさんの相続財産も不動産が多くを占めており、今後相続がはじまったときに、 相続人になる妻や一人息子に迷惑がかかるのではないかと心配しています。
      Aさんはまだ50歳ということもあり、相続のことに疎かったのですが、 これを機に、相続対策について考え始めました。
      どのようなことからはじめたらいいでしょうか?
  • 【整理】
    相続財産:不動産がほとんど
    相続人:娘、息子
  • 今回の事例において考えるべきは「納税対策」です。
    納税資金を確保するための方法について考えていきます。
  • *不動産は、「分けにくい」「評価が難しい」「処分が難しい」
    ①まずは財産を整理 ②次に財産評価
  • 【対応方法1:相続させる財産の中で金融資産の割合を増やす】
    • ①不動産をあらかじめ現金化しておく
      不動産や貴金属・宝石などは相続発生後に売却しようとしても、相続税の申告・納付期限内に希望の条件で売却できるとは限りません。
    • ②生命保険を活用し、現金の準備を。
      生命保険金は、原則、受取人固有の財産であり、相続人を受取人に指定した保険に加入しておくことで、早期に納税資金などを確保できます。
  • 【対応方法2:相続させる人の金融資産を増やす】
    • ①相続人の収入増加につながる財産を生前贈与する。
      配当金や家賃収入など定期的に収入がある財産を保有している場合は、それらの財産を生前贈与することで贈与を受けた相続人の収入が増え、着実に納税資金などを確保できます。
  • 相続対策ははやく準備するほど有効な手立てが多くあります。
    大切な財産を円満に次世代へと引き継ぐために専門家に相談することをおすすめします。