第195回連れ子の遺産相続放送日:2022.01.20
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- 【事例】
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Aさん一家は3人家族です。
Aさんは母の連れ子で父と血は繋がっていません。
最近になって父はAさんに遺産相続の話をするようになりました。
そもそも、Aさんは父の遺産を相続することができるのでしょうか。
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- 問題:血がつながっていない父の遺産を相続することはできる?
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─ 基本的に、連れ子には相続権がないため相続ができない。
しかしながら、被相続人と養子縁組をすることで、相続権が発生し、問題は解決されることになります。
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- ◆連れ子のままでは相続ができない
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民法のルールでは、被相続人の血族(または血族と同視される者)とその配偶者が相続人となる権利を有しています。「被相続人の血族」とは、子(孫)・親・兄弟姉妹にあたる人のことですが、そこにも順位が定められています。第一順位は子(孫)で、子(孫)がいない場合は第二順位の親、親がいない場合は第三順位の兄弟姉妹となります。
この事例の場合、相談者は母の連れ子として現在の父と一緒に生活をして、事実上の親子となっていますが、一緒に暮らしているだけでは「法律上の親子」にはなっていないことになります。したがって、相談者には「事実上の父」の財産を相続する権利はないのです。
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- ◆相続をするには「養子縁組」が必要
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この事例の相談者が父の財産を相続するためには、相談者と父が「法律上の親子」になる必要があります。それを可能にする方法が「養子縁組」です。
先ほど「民法のルールでは、被相続人の血族(または血族と同視される者)とその配偶者が相続人となる権利を有しています」とお話ししましたが、相談者と父が養子縁組を結ぶことで、相談者の立場は「血族と同視される者」、法律上の「子」にあたることとなり、第一順位の相続人になることができるのです。養子縁組の手続きは、連れ子または被相続人の本籍地、または住所地を管轄する市区町村役場で行うことになります。